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事業リスク評価

リスクが集中する「抵抗勢力」と「スキル不足」を洗い出す

リスクが集中する「抵抗勢力」と「スキル不足」を洗い出す

 日本企業が変革できない理由は、解雇をしないからです。海外の企業では、経営陣の方針に抵抗する社員は解雇されます。従って、従業員は無用な抵抗を避けています。これが海外の経営においてトップダウンが機能する最大の理由であり、経営者に先見性、リーダーシップが求められる理由にもなっています。すなわち、経営者の権力が強いからこそ、強く資質が問われるのです。

 しかし、日本企業は解雇をしないため、面従腹背という世界的にも珍しい抵抗運動を抱えたまま経営する必要があり、あらゆる変革が阻まれてきました。日本企業はこのような特殊性により、事業のリスクが「ヒト」「組織」「抵抗勢力」に集中する傾向があります。

 社内の抵抗と連携がリスクになる以上、これらを事前に探知する価値があります。そこで当社が考えたのが、社内のリスクを可視化することでした。もしリスクが具体的に分かれば、対策を事前に練ることができます。入念にアナウンスを繰り返し、社内の意識改革を実施することもきます。変革投資のすべては、まずヒト、組織、スキルに関するリスクが「見える」ことから始まります。

多角的に、抜け漏れなく事業のリスクを計測

多角的に、抜け漏れなく事業のリスクを計測

 リスクがどこにあるかは、ステークスホルダーの関係をすべて洗えば、明確に分かります。例えば、新規事業のプロジェクトの真の阻害要因は、経営者の古い常識にあるのかもしれません。あるいは、特定のある部署の協力が得られないからかもしれません。このようにある特定の事業チームを仮定し、社内から社外に至るまで、あらゆるヒト、組織との関係性を一つ一つ検査することで、リスクが明確に可視化されるのです。

 リスクの可視化においては、当社が15年以上の投資を継続してきた技術データベースを用います。このデータベースは経営学のフレームワークを大量に集積しており、達成すべきあらゆる項目や基準を検索することができます。データーベースにある記述モデルを到達すべき水準であるとしたとき、実際にどの程度の達成がなされているかを評価することによって、ギャップを計測します。そして、「不足する要素」を洗い出し、ヒト/組織/スキルに仕分ける過程を通じて、多角的かつ抜けもれなくリスクを計測することができます。

「リスクが見える」からIT/人材開発の要求定義へ

「リスクが見える」からIT/人材開発の要求定義へ

 事業リスク評価は、『組織をレントゲン撮影する』のと同じです。見えづらい企業文化や組織能力を含めて、見えなかったものが明確に計測できるようになりました。

 事業リスク評価を実施すれば、問題が構造化され、可視化されます。例えば、法人営業に改善の余地のあるチームがあるとします。評価を実施すれば、具体的に何ができないのか、つまり、「ヒアリング/対話/情報収集/仮説の組み立て/課題の発見/アンメットニーズの推定/キーパーソンへのアクセス/購買センターの攻略・・・・」の何が不足しているのかについて、要素分解された形で課題を定義できます。

 この手法は、事業開発プロジェクトからITの実装に至るまで、幅広く応用できます。問題を定義し、構造化する作業は、組織開発やITの要求定義を行うのと同じだからです。例えば、事業リスク評価をITの導入に適用した場合、「現行のシステムが有する性能」と「現在の組織能力/経営方針とのズレ」を検出できます。これは次世代の情報システムが達成すべき要求になります。同様に研修、営業力強化、組織力強化といった人事的な投資に先立つ評価システムとしても活用できます。